電気料金の高騰を実感されていますか。電力メーターが通信機能搭載のスマートメーターに置き換わり、検針しなくとも料金が確認できるようになりました。
以前は検針票を見て「高いね、節約しよう」となりましたが、Webで確認となると習慣化されていない限り、電気料金を確認する回数は減ります。電気料金の「見えなくなる化」ともいえます。
電気料金の高騰の理由
コロナ禍で人々の移動が抑制され、原油の使用量が減り産油国は減産で対応したが、各国の経済活動再開に伴い原油の増産が必要となりました。再度パンデミックのリスクを考えてか、増産体制にならず、そこにウクライナ情勢でロシア産の原油や天然ガスの輸入停止。経済制裁でエネルギー調達の不安が重なり、発電所の調達コスト増により、電気料金の高騰となりました。
コロナやウクライナ情勢が解決しても、エネルギー自給率の低い日本はより深刻な問題として対策を講じる必要があります。
「電力ひっ迫警報」が発令されると……
電気料金の高騰だけではなく、電力の需給が厳しさを増しています。
来年の冬、2023年1月2月もすでに需要が供給を上回るとの予測が発表されました。
「電力ひっ迫警報」が発令されても、経済活動の中で節電に応じる工場や企業がどれくらいあるのかわかりません。
そして、エアコンの使用量が増大となる猛暑時や極寒の中で大停電になった場合、私たちはどのように対処したらよいのでしょうか。熱中症、心筋梗塞、脳卒中などの健康面の心配、コロナ禍での病床ひっ迫状況も気になります。
4,000件を超える電力難民
電力の調達コストが上昇を続けることで、新電力事業者は仕入電力価格が販売価格を超えることになります。「販売すれば赤字が拡大する」状態となることから、電力契約の停止に踏み切る事業者も出始めています。
大手電力会社と再契約する企業を迎え入れることが困難なようです。電力難民が生まれ、その数は4,000件を超えるそうです。経済産業省ですらこの電力難民になる寸前だったそうです。
卸電力市場の取引価格に応じて電気料金単価が増減する市場連動型プランを導入し、電力難民を受け入れていくようです。
電気の不足や料金の高騰は、電力会社依存の中では解決になりません。各企業・各家庭で「電気を創る時代」に。
コロナ、ウクライナ情勢により、環境貢献はもとより家計対策として太陽光発電の導入は必須の時代になったといえるのではないでしょうか。