住まいと暮らしのQ&A

物価、住宅ローンの上昇で、家計はどうなる??

驚きました。5月に入って、オリーブオイルが最大で66%、業務用は8割も値上げされました。これは、産地であるヨーロッパが記録的な干ばつに見舞われ、不作となったことが原因のようです。健康志向で広がったオリーブオイルも、使用を少し控えめにしなければならないかもしれません。代替品としては、米油や菜種油が考えられますが、献立はどうしましょうか?

家計への逆風が続々と……

銀行各社が6月から住宅ローン金利を一斉に引き上げます。長期金利の上昇を受けてのことで、10年の固定金利は以下のようになります。
三菱UFJ 1.20%
三井住友 1.75%
みずほ  1.55%
りそな  1.83%
前月比で0.05%から0.14%の引き上げです。

この違いは大きいです。借入金額 30,000,000円 借入期間35年(10年間固定金利)の住宅ローンを例に試算すると、次のようになります。
5月 1.06%(当初10年)2.29%(11~35年) 月々85,527円 総返済額39,876,704円
6月 1.20%(当初10年)2.43%(11~35年) 月々87,510円 総返済額44,774,251円
総返済額に4,897,547円もの差が生じます。耐久消費財である住宅の景気を鈍化させれば、経済に影響があるため慎重にはなりますが、銀行は長らく抑えられていた金利からの脱却を急ぎたいのが本音でしょう。

電気代も大幅な値上げが予想されます。エネルギー価格高騰を抑制するための「電気・ガス価格激変緩和対策事業費補助金」が段階的に減額され、とうとう2024年6月使用分からは0円になります。また、太陽光発電の余剰電力を買い取る原資となっている再エネ賦課金も2024年5月から値上げされ、1.4円/kWhから3.49円/kWhへと約2.5倍になりました。この2つを合わせると、1kWhあたり5.59円の値上げです。月に400kWh使用する標準家庭では、月々2,236円、年間で26,832円、30年では804,960円の負担増となります。家庭だけでなく企業の生産コストにも影響を与え、価格上昇を招くでしょう。

今年限りの定額減税4万円(所得税3万円+住民税1万円)/人では到底足りません。家計のやりくりが厳しくなり、頭が痛いです。頭痛薬を購入することすら家計の負担になります。我慢するしかないのでしょうか。