2023年10月7日にハマスの奇襲攻撃に対する報復として、イスラエルとハマスが軍事衝突しました。イスラエルは欧米から支援を受け、パレスチナ自治区の実効支配勢力であるハマスはイランから支援を受けています。
このことから、1973年の第1次オイルショックのように石油価格が高騰するのではないかと心配されています。少なからず影響は出るでしょう。
石油価格が上昇すれば、ガソリン、灯油、電力価格が高騰します。
50年前のオイルショックの背景は、シリアとエジプトがイスラエルを攻撃した第4次中東戦争の勃発でした。イスラエルを支持するアメリカに圧力をかけるために中東の産油国は、供給を絞り、輸出価格を引き上げました。その結果、原油価格は4倍にも跳ね上がりました。
一次エネルギーの石油価格が上昇すれば、それを原材料として発電する電力価格も高騰し、ガソリンや灯油などの二次エネルギー価格も大幅に上昇するでしょう。さらに心配なのは、お金を出しても買えない可能性があることです。その影響で製造や運輸コストも上がり、家計にも大きな負担がかかるかもしれません。
宗教の違い、民族の違い、政権の不安定さ、資源の奪い合いなどで紛争が各地で起きています。アフガニスタン、ウクライナ、ミャンマー、イエメン、ティグレ、ソマリア、シリア、南スーダンなどです。こうした各地の紛争は、化石燃料だけでなく鉱物資源などの輸入にも大きなリスクをもたらします。
臨時国会で首相は所信表明し、激変緩和措置の延長を表明しました。電気、都市ガス、ガソリンの補助金は2024年4月までということです。そして所得減税の実行時期は6月の見通しだということです。このスケジュールに違和感を感じるのは私だけでしょうか。補助金はなくなりますが、所得減税分で2024年のエネルギー高騰分を賄ってほしいということです。ズルズルと延長が続き、出口戦略に苦慮していたのでしょうか。
経済が回復し、中小企業もベースアップし、所得が向上すれば、高くなった電気代も支払えるというシナリオなのでしょうか。
大量生産、大量消費の時代ではなく、電気も各家庭で製造し消費する自給自足型の暮らし方の時代を迎えています。新しい時代です。この変化についていけなければ淘汰されてしまうかもしれません。
2024年はどんな年になるのでしょうか。世界が平和であることを願いたいです。