住まいと暮らしのQ&A

多くの課題を抱えることが予想される2024年、リフォームの施工費を考える

総合経済対策の一環として、激変緩和措置によるガソリン代補助金が給付されているものの、ガソリンの価格は依然として180円台を維持しています。このため、ガソリンスタンドでの満タン給油に躊躇することが増えています。2023年10月には175円台に引き下げになるとのことですが、これも税金を利用しての措置であり、結局は支出の形態が変わるだけ。将来的には私たちが負担することに変わりはありません。

建設業界だけに留まらない、大きな課題とは。

では、この状況はいつ終息するのでしょうか。延長を続けることで、この問題はますます大きくなり、雪だるま式に将来への負担が増え続ける可能性があります。
また、この影響は、流通や製造のコストを上昇させ、物価高のさらなる懸念を引き起こしています。2023年10月には食品の4,533品目が値上げ予定と言われており、平均値上げ率が15%ということです。これにより、スーパーでの買い物も手が止まることが増えてしまいそうです。
建設業界でも同様の課題が浮上しています。部品調達コストの上昇と職人の移動費用等の増加が予想されます。さらに、2023年10月からのインボイス制度により、建設の下請け業者が免税から課税事業者に転換した場合、手取り収入の減少につながる可能性があります。元請け業者が非課税業者との取引を継続すると、元請け業者がその納税額を負担することになります。
発注額を減額すれば下請法や独占禁止法に抵触する可能性もあるこの状況が、建設業界だけに留まらず、大きな課題として挙がっています。
さらに、適格請求書や電子帳簿保存法の導入により、経理業務が増加し、コスト増が懸念されます。この煩雑なプロセスにより、一人親方の中にはやる気を失い、廃業を選択する人が増えれば、職人の供給が不足する可能性も高まります。経験や技能を持つ優れた職人たちが、この分野から離れてしまえば、品質やスケジュールなど、今後の住宅メンテナンスやリフォームへの影響についても考える必要があります。
先送りされていた時間外労働の上限規制や割増賃金の引き上げなどが、2024年に建設業に適用されることが予定されています。これにより、納期の遅延が発生する可能性も考慮する必要があります。同時に、資材の高騰やリフォームローンの金利上昇など、さまざまなリスクも考えられます。
2024年は多くの課題を抱えた年になることが予想されます。今まで以上に「スケジュール管理の徹底」「契約価格」の適正な、安心して依頼できるリフォーム会社選びが大切となります。