住まいと暮らしのQ&A

黄砂・花粉から車を守るカーポート。設置の際の注意点とは?

洗車したばかりの車が、あっという間に花粉や黄砂にまみれる季節がやってきました。しかも、花粉は車の塗装にシミを残す「花粉焼け」の原因にもなってしまいます。花粉が付着した状態で夜露や雨にあたるとペクチンという物質が生成され、それが塗装に浸透してシミになるのだとか。
洗車で擦ってしまうと細かな傷をつけてしまう恐れがあります。そのため、水で流すのが良いそうですが、ペクチンは熱で分解されるため、お湯を使うのがおすすめです。ただし、その温度は約70度と高温なため、お湯で洗うのは手間や安全性を考えると実践するのは難しそうです。
黄砂にはシリカという硬い鉱物が含まれています。こするとボディの塗装を傷つけます。これは車のボディだけでなく、ワイパーのゴムにも付着するため、動かすとガラスに傷がつく可能性もあります。また、ボンネットの上がざらついたり、エアコンなどの空気循環口から侵入することもあります。
黄砂が付着したまま炎天下や雨ざらしにしておくとボディに固着してしまい、洗車でも落としにくくなります。

車の寿命を延ばすにはカーポートの設置がおすすめ?

黄砂や花粉は、付着したらすぐに高圧洗浄で落とすことが大切です。ただ、水道代や電気代が高騰している現代では、こまめに洗車をすることに躊躇してしまうかもしれません。時間的な余裕がなかったり、疲れていたりと、気力も出ないこともあります。
そこでおすすめなのが、カーポートやガレージなどで車を保護することです。直射日光や酸性雨からも車を守ることができるので、車の寿命を延ばすことができます。

カーポートを設置するには初期投資が必要ですが、心配なのはランニングコストです。固定資産税やメンテナンス費用が気になるところです。

固定資産税がかかる建築物は「屋根があり3方向以上が壁で囲われている」「基礎などで地面に固定されている」「居住、作業、貯蔵に利用できる状態」の3つを満たしているものです。
つまり、カーポートでも3方向以上が壁で囲われていれば固定資産税の対象になります。ただし、壁の素材は問われておらず、屋根と同じポリカーボネートでも大丈夫とは限りません。
カーポートは、大抵3方向を囲っているため、シャッターがついていれば、固定資産税の対象となる可能性が高いです。登記されているかどうかは問題ではありませんので、簡単に設置すると、毎年税金を払わなければならないことになるかもしれません。そのことを知らないでいたら、大変なショックですね。
10㎡以上の屋根面積があるカーポートは、建築確認が必要なので、怠ると撤去命令が出されることもあるので、注意が必要です。自分の所有する土地でも、自由に設置するわけにはいかないということです。

また、最近の台風は風速60mを超えるものも発生します。そのため、カーポートが飛ばされないように定期的なメンテナンス費用も考慮する必要があります。火災保険には風災補償があり、免責金額20万円以上であれば、保険金を請求できます。固定資産税だけでなく、これらの準備も必要です。

カーポート内に車を駐車することで、塗装やガラス面の劣化を防ぐことができます。長期的に見れば、ランニングコストを抑えながら車の維持費用を下げることができるでしょう。また、花粉症に加え、税金やメンテナンスなど、家計簿を守るためにも注意が必要です。