住まいと暮らしのQ&A

骨太の花粉症対策。

えっ、もう?あの不快な季節が早まっている気がしませんか?今や国民病とも言われる「花粉症」の症状が出始めています。
くしゃみの表現は、日本では「ハクション」と言いますが、世界中ではさまざまな表現が使われています。
最も一般的なのは「アチュー」で、アメリカやイギリス、スペイン、メキシコ、ベネズエラ、そしてカナダなどで使われています。「アチィ」はオーストリアやロシアで用いられ、また「アチン」はブラジルやフィリピン、さらに「ハチュ」はタイや台湾で使われています。

日本だけではなく、世界の病となった「花粉症」

世界アレルギー機構によると、花粉症の有病率が世界的に上昇しているようです。地域によって生息する草木が異なるため、花粉症を引き起こす草木も異なります。たとえば、ヨーロッパではイネ科が、アメリカではブタクサが、オーストラリアではアカシアが、南アフリカではイトスギがその原因とされています。

岸田総理は「花粉症は多くの国民を悩ませ続けている社会問題と言える。関係省庁の縦割りを排し、さまざまな対策を効果的に組みあわせることが重要。一朝一夕に解決するものではなく、息の長い取り組みが必要」と述べ、令和5年5月30日に花粉症に関する関係閣僚会議で決定した対策が、以下の骨太の花粉症対策 3本柱です。
(1)スギの伐採・植え替え
(2)薬剤の改良や散布技術の開発支援による飛散防止
(3)治療薬の供給量を拡大

30年後に花粉発生量を半減させるため、花粉症の発生源であるスギの人工林については10年後に2割ほど伐採して減らし、少花粉スギの苗木生産量の増加、植え替えを促進する目標を掲げています。

北海道や沖縄では、スギの分布が一部であり、スギ花粉症は本州ほど大きな問題とはなっていないようです。「避粉地」の北海道か沖縄に長期間旅行に出かけることができれば良いですが、そうはいかないため、我が家で対策をする必要があります。

花粉症対策は、新型コロナ対策と共通点が多く見られます。
◆花粉を避ける
テレワークが可能であれば活用しましょう。外出する際は、花粉の飛散が多い時間帯(昼前後や夕方)を避けることや、マスクやメガネの着用が有効です。
◆ 室内に花粉を持ち込まない
帰宅後に手洗いやうがい、洗顔を徹底しましょう。また、玄関付近に洗面室や脱衣室を設けることが便利です。洗濯物は室内で干すか、換気を工夫するなど、住宅内での工夫も重要です。

環境省や厚生労働省の花粉症対策が参考になります。ぜひご一読を。