住まいと暮らしのQ&A

能登半島地震から考える「孤立化」と「備蓄」

元旦に能登半島を襲った巨大な揺れ。お亡くなりになった方への哀悼の意を表し、被災された方々にお見舞い申し上げます。
何かできることはないか、それぞれが、今できることをしていることと思います。また、一方でこの災害から学ぶことで、私たちの防災力を高めていくことが、減災につながると考えます。

支援が届かない状況を考えておくことが必要です

今回の地震では、孤立化が課題になっています。山間部の道路が土砂崩れで寸断されたり、隆起により港が使えないために、輸送手段がなく支援物資が届けられない。避難所まで行けない方、行きたくない方の在宅避難先への物資輸送です。重たい水を運ぶのも、年老いた身体や寒さの中では大変な苦労です。それが何日も続くのであれば、ご苦労は大変なものです。一部地域へはドローンを用い、医療品などの物資を運搬しました。早期の実用化が望まれます。

支援が届かない孤立化した際に、いかに自分で生きていくかを普段から考えておくことが必要です。それが備えですが、都市部では支援の手が届くと思われがちですが、絶対量の不足により、物資の奪い合い、諍いが起きる可能性があります。支援物資の届く時間と量を考えた備えが必要になります。

電気、ガス、水道といったライフラインは私たちの生活にとって命綱です。しかし、これらの設備は敷設当初のまま老朽化しており、耐震対策が十分に施されていないため、破損が多く見られます。これらの修繕は困難であり、莫大な費用がかかります。また、ライフラインの総延長距離は長く、地形も平坦でない場所が多くあります。これらの修繕費用が水道料金や電気料金に含まれる可能性や人口減少により負担割合が増大する可能性があります。

これらの点を考慮に入れ、支援が届かない、量が十分ではない時の準備が必要になります。それが最低3日分、できれば7日分を目安とされていますが、それでは足りないでしょう。何をどのように、どのくらい備えておくかを考えていきましょう。